表皮細胞の一生
表皮は、表皮細胞が密に積み重なってできています。石を積み上げた城壁のように、細胞がぎっしり並ぶことで、体を守るための丈夫な鎧をつくりあげているのです。 さらにその細胞は、細胞分裂によって絶えず生まれ変わっているんです。 古い城壁は、雨風にさらされぼろぼろになりますが、表皮は生まれ変わるので、古びることなくずっとバリア機能を維持しています。 表皮の一番深いところでうまれた表皮細胞は、成熟しながら上におしあげられていき、最後は扁平な形になって、死んで角質となります。
生きた細胞と死んだ細胞
生きた表皮細胞は、約65%の水分を含みます。死んだ表皮細胞の水分量は、20~30%くらいといわれています。なので生きた細胞の部分はみずみずしく、透明感があり角質層は黒っぽく硬くなります。
また、表皮細胞は、メラノサイトで常につくられるメラニン色素を細胞内に取り込んでいます。細胞の水分が抜けるとメラニン色素の黒さが強調されますの、角質細胞は生きた細胞より黒く見えます。
赤ちゃんの皮膚は角質が薄いので、透明感があってやわらかいのですが、角質のバリアも十分にないため外的刺激に弱いのです。